第6回 音楽を学んだ子どもは、どんな大人になるのか

音楽を学ぶ目的は、
ピアニストを育てることだけではない。
音符を読む。
リズムを理解する。
歌にする。
自分で曲の山を考える。
練習する。
できないところに向き合う。
舞台に立つ。
思うようにいかない経験をする。
そして、もう一度挑戦する。
その一つひとつが、
「自分の人生を自分で歩いていく力」
になっていく。
だから私は、
コンクールへの挑戦も大切にしています。
コンクールとなれば、
先生も、お子さんも、本気になります。
本番に向けて一生懸命練習する。
思うように弾けない日もある。
努力しても、結果につながらないこともある。
でも、そこで大切なのは、
「何位だったか」だけではありません。
本気で取り組んだ。
最後までやり切った。
その経験が、自分の中に残ります。
結果は、その時だけのものかもしれない。
けれど、
「私はここまで頑張れた」という実感は、
その子のこれからの人生を支える力になります。
音楽を通して、
うまくいくことだけではなく、
うまくいかないことにも向き合う。
そして、自分で考え、
自分で決め、
また一歩前へ進む。
私は、それこそが音楽教育の
大きな役割だと思っています。
どんな職業に就くかではなく、
どんな人として人生を歩んでいくのか。
私が育てたいのは、
ピアノが上手な子どもだけではありません。
自分の人生を、自分の足で歩んでいける人。
音楽を学んだ経験が、
そんな人生の土台になってくれたら。
それが、私の願いです。
私の教室の卒業生には、
大学院まで行って大手へ就職決めた方、
助産師という夢を叶えた方や、
私立の中高の先生になられた方もいらっしゃいます。
もちろん、その方たちが夢を叶えたのは、
それぞれの努力があったからです。
けれど、子どもの頃に音楽を通して経験した
「考えること」
「努力すること」
「できないことに向き合うこと」
「最後までやり切ること」
そうした経験も、
きっと人生のどこかで
支えになっているのではないかと思っています。
どんな職業に就くかではなく、
どんな人として人生を歩んでいくのか。
私が育てたいのは、
ピアノが上手な子どもだけではありません。
自分の人生を、自分の足で歩んでいける人。
音楽を学んだ経験が、
そんな人生の土台になってくれたら。
それが、私の願いです。
