BLOGブログ

ブログ

第7回 「できない」を乗り越える子どもに

第7回 「できない」を乗り越える子どもに


「できない!」

そう言って、練習をやめてしまう。

少し難しいところに来ると、
「もう無理」
「できないから嫌」

そんな言葉が出てくる。

最近、レッスンをしていて、
こういう場面が増えたように感じています。

もちろん、できないことは誰にとっても苦しいものです。

大人だって、何度やってもできないことがあれば、
嫌になってしまいますよね。

子どもなら、なおさらです。

でも、私は音楽教育の中で、
この「できない」という経験を、
とても大切にしています。

「できない」は、成長の入り口


ピアノを学んでいると、
必ず「今の自分にはできないこと」に出会います。

音符が読めない。

リズムがわからない。

両手が合わない。

思うように指が動かない。

何度練習しても、うまくいかない。

でも、そこで初めて、
「どうしたらできるようになるんだろう?」
と考えることが始まります。

片手ずつ練習してみる。

ゆっくり弾いてみる。

小さな部分に分けてみる。

先生の話を聞いて、もう一度やってみる。

そうやって、
できなかったことが、少しずつできるようになる。

その経験が、
子どもの中に大きな自信を育てていきます。

「できない自分」から、
「できるようになった自分」へ。


その変化を、自分自身で経験することが大切なのです。

まず、素直に聴いてみる


そして、もう一つ、
私がレッスンで大切にしていることがあります。

それは、

「先生の話を、まず素直に聴いてみること」

です。

「ここは片手ずつ練習してみよう」

「このリズムを、まず声に出してみよう」

「この部分だけ、ゆっくり弾いてみよう」

そう言われたときに、

「でも、私はこうやって弾きたい」

「そんなことをしなくても、できるはず」

と、自分のやり方だけで頑張ろうとすると、
なかなかできるようにならないことがあります。

もちろん、自分の考えを持つことは大切です。

でも、まだ自分ができないことをできるようにするためには、まず誰かの知恵を借りてみることも必要なのです。

先生が「こうしてみよう」と言ったら、
まずは一度、やってみる。

やってみて、
「なるほど、こういうことか」
とわかることもあります。

反対に、
「やっぱり私には、この方法の方が合うな」
と気づくこともあるでしょう。

それも、実際にやってみたからこそわかることです。

聴くこと。
やってみること。
そして、自分で考えること。


この順番が、
学ぶ力を育てていくのだと思います。

褒めることと、待つこと


「褒めて育てる」という言葉があります。

子どもの良いところを見つけて、
認めてあげることは、とても大切です。

私も、できたことはたくさん褒めます。

でも、

「できないね」
「難しいね」

という場面で、

「もういいよ」
「無理しなくていいよ」
「できなくても大丈夫」

と、すぐに終わらせてしまうことは、
必ずしも子どものためになるとは限りません。

もちろん、無理をさせる必要はありません。

でも、「できないから、やめる」以外の道もあることを、
子どもには知ってほしいのです。

「今日はここまでにして、また明日やってみよう」

「もう少し小さく分けてみようか」

「先生と一緒に、もう一度やってみよう」

そんなふうに、
できないことから逃げるのではなく、
自分に合った方法で向き合う経験を重ねていきます。

大人が、待てるかどうか


そして、ここは私自身も、
保護者の方にお伝えしたいところです。

子どもができないとき、
大人も苦しくなることがあります。

「どうしてできないの?」

「もう少し頑張ればできるのに」

「せっかく習っているのだから……」

そう思ってしまうことも、
あるかもしれません。

でも、子どもができるようになるまでには、
その子なりの時間があります。

すぐにできる子もいれば、
何度も繰り返して、ようやくできる子もいます。

大切なのは、
できるまでの時間を、周りの大人が信じて待つこと。

そして、
「できないこと」を責めるのではなく、

「どうしたらできるかな?」

と、一緒に考えてあげることです。

先生の話を聴いて、
まずはやってみる。

その小さな一歩を、
大人が見守ってあげることも大切です。

音楽は、人生の練習でもある


ピアノの練習で身につけたことは、
ピアノの前だけで終わるものではありません。

勉強でも、
仕事でも、
人間関係でも、

「うまくいかないな」
「難しいな」

と思うことは、これから何度もあるでしょう。

そのときに、

「できないから、もうやめよう」

ではなく、

「どうしたらできるようになるかな?」

と考えられる人になってほしい。

そして、

「まずは、人の話を聴いてみよう」

と思える人になってほしい。

自分一人ではわからないことも、
誰かの話を聴くことで、
新しい道が見えてくることがあります。

すぐに答えが出なくても、
小さく分けて、
一つずつ取り組んでみる。

できなかったことが、
少しずつできるようになる喜びを知っている。

そんな経験が、
これからの人生を支える力になると、
私は考えています。

できることよりも、大切なこと


もちろん、
ピアノが上手に弾けるようになることも大切です。

でも、それだけではありません。

できないことに出会ったとき、
自分を責めすぎず、
あきらめず、
もう一度やってみる。

先生の話を聴いて、
まずは素直にやってみる。

そして、
できるようになった自分を、
自分自身で認められる。

私は、そんな子どもたちを育てたいと思っています。

「できない」は、終わりではない。

それは、
これからできるようになるための、
大切な始まりなのです。

音楽を学ぶことが、
子どもたちの人生の土台を育てる教育であるように。

ピアノは、10年以上かけて学ぶこともある習いごとです。

だからこそ、
「今すぐできるように」と焦るのではなく、

「10年以上かかる習いごとなんだ」

そんな視点を持って、
暖かく見守っていただけたらと思います。

回り道しても、ゆっくりでも、
登山はできます。

それと、一緒ですね。

そしていつか、

「ピアノをやって良かった!!」

「続けさせてくれてありがとう!!」

そんな言葉が返ってくる日があります♡

そのとき、
「ああ、続けてきて良かったね」
と、一緒に喜べたら嬉しいです。

音楽の楽しみは、一生の宝💘

今日も、一人ひとりの歩みに寄り添いながら、
レッスンをしています。

SHAREシェアする

ブログ一覧

HOME > BLOG > 第7回 「できない」を乗り越える子どもに

〒226-0029
神奈川県横浜市緑区森の台30-4
© 宮地音楽学院